図1は序盤によく出てくる先手が中央にキリンを持ってきた中キリン局面。 初手からの典型的な手順は ▲C3キリン、△A2キリン、 ▲B2ヒヨコ、 △同ゾウ、 ▲B3キリン 他にもいろいろな手順でこの局面に行き着く。 後手勝ち局面で先手後手最善を尽くすとあと68手で後手が勝つ。 この手順(中キリン定跡)を見てみよう。 棋譜は こちら 。 |
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序盤△C2ライオン、▲B2キリン、△同キリン、 ▲B3ゾウ打、△B1ライオン 後手がライオンを上がった後、キリン-ゾウ交換になり後手はいったんライオンを引く。 ▲B2キリン のところは▲C3ヒヨコ打 もありそうだが、そのあと△A3ヒヨコ打や△A3ゾウがありよくない(→ 棋譜) 。 △B2同キリンを△B2同ライオンとすると千日手の引き分けになってしまうので後手は勝ち局面を維持するためには同キリンの一手。 ▲B3ゾウ打 に替えて ▲C3ヒヨコ打 は、双方最善の場合 終局まで32手と本筋よりかなり短くはなるが有力な変化。 △B1ライオン、▲A3ゾウ打 で後手は △A2ヒヨコ打 と応じるのが最善。ここで、△A2キリン とすると ▲B3ゾウ と手順にゾウを繰り出される。まだ後手勝ちの局面だが勝ちまで 95手 と事実上互角の局面になってしまう。 ▲C3ヒヨコ打 の変化の棋譜はこちら(→ 棋譜 )。 ▲A3ヒヨコ打 は△同キリン、▲同キリン、△同ゾウ、▲同ライオン、△C3ライオンでC筋のトライを受けられない。 |
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後手攻勢▲A4ヒヨコ打、△B3キリン、▲同ライオン、△B2キリン打、 ▲B4ライオン、△A2ゾウ打、 ▲C3キリン打、△C2ヒヨコ打、 ▲B3キリン、△同ゾウ、▲同ゾウ、△B1ライオン 先手はB3に引いたゾウをC2に戻すと △B2キリン打 と攻められるので ▲A4ヒヨコ打 と突出してきたキリンを攻める。 後手は下段にヒヨコを打たせたことで満足し△B3キリンとキリンを捌く。 さらに、△B2キリン打、△A2ゾウ打と攻め立てて中央でゾウ/キリン交換をして再び先手がゾウ2枚、後手がキリン2枚になる。 |
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▲B2ライオンで位をとる▲C4ゾウ、△A2ライオン、▲A3ヒヨコ、△B1ライオン、 ▲A4ゾウ打、△C1ライオン、▲B3ゾウ左、△B1キリン、 ▲A2ゾウ、△A1キリン、▲B3ゾウ引、△B2ライオン 先手は▲C4ゾウ打で再び同筋ゾウ2枚の形になる。 これを見て後手はいったん▲C1ライオンをライオンを退避してから、 B2のキリンをB1→A1と下げる。 B2が空いたところで△B2ライオンと好位置に持っていく。 ここで先手は次の手に困ることになる。 |
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A4ゾウ打で後手勝ち▲C2ゾウ、△同ライオン、▲B3ゾウ、△B2ライオン、 ▲C4ヒヨコ打、△B1キリン、▲A4ライオン、△C2ゾウ打、 ▲同ゾウ、△同ライオン、▲B3ゾウ打、△B2ライオン ▲B4ライオン、△A1キリン、▲C3ヒヨコ、△B1キリン ▲C2ゾウ、△A4ゾウ打(!) 先手は有効な手がなく、やむなく▲C2ゾウとしてゾウ/ヒヨコ交換になる。 ▲C2ゾウの代わりに▲A4ゾウとしても△B1キリンと手待ちされ、 次にどちらのゾウが上がっても△C3ヒヨコとされてしまう。 後手のライオンがB2に居座っているので王手がかけられない先手はこの後逆襲に転じる手がない。 手番争いの末▲C3ヒヨコ、▲C2ゾウと後手キリンに圧力をかけに行くが ここで後手の△A4ゾウ打が好手。 以下、A4ゾウを取れば△C3ライオンでトライか先手ライオン詰み。 △B1のキリンをとっても△B3キリン打以下即詰みになってしまう。 |
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「序盤」のところの「▲B1ライオン、△A3ゾウ打 で後手は ▲A2ヒヨコ打 と応じるのが最善。ここで、▲A2キリン とすると △B3ゾウ と手順に」というのは、▲と△がすべて逆ではないでしょうか。
返信削除本当ですね。訂正しました。
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